まいのわ嵐 楽屋裏
どうも神原/片倉です。
この記事はタイトルの通り、まいのわ嵐に関する個人的な裏話です。
ネタバレを含みますので未読の方はスルーしてください。
神原によるセルフ解説ではありません。あくまで楽屋裏の四方山話です。
解説につきましては、白金桜花さんの手になる丁寧で鋭い解説が
書籍中にありますので、そちらをご覧下さい。
まだ持ってない?ならBOOTHの電書だ。あるいは9月11日の砲雷撃戦!よーい!だ。
◆なぜ「まいのわ×ユリ熊嵐」なのか
本作は
「ユリ熊嵐の脚本を底本とし、舞風と野分の関係性を描く」
というコンセプトで書きました。
その理由として
・ユリ熊嵐という作品がなぜ成功を収めたのか研究し、執筆を通して実験する。
・研究を通して幾原邦彦監督という天才を呑み込む。
の二点がありました。つまり上記の通り、実験作でした。
成果が得られたか否かは読者の感想如何ですので、ここでは書きません。
◆ユリ熊嵐について
大好きなアニメです。
DVD・Blu-rayが販売されています。Blu-rayのリンクを以下に置いておきます。
あとは
ユリ熊嵐 コンプリートシリーズ / YURIKUMA ARASHI: COMP SERIES
だと全話が収録されており、かつ廉価でお得ですね。
DVDはリージョンコードが日本と違いますが、Blu-rayは日本と同じです。
また、ニコニコ動画でも有料配信されています。
全話観ても2400円+税程度なので、皆ユリ熊嵐を観よう(提案)
さて。
ユリ熊嵐の(意味不明な)用語はほぼ全てが何かしらのメタファです。
これを読み解き、自分なりに再構築してみることが前述の実験にあたります。
またこれは脚本の書き方を学ぶ僕自身の修行でもありました(写経みたいなもの)。
◆作中における舞風と野分の関係性について
艦これのゲーム内において、舞風と野分はそれぞれ
言動がすれ違っている印象がありました。
普段、舞風は野分についてあまり言及せず、野分は舞風のことばかり話しています。
一方で、轟沈時の台詞となると、舞風は野分の名を呼ぶのに対し、野分は妙高の名を呼んでいます。
(追加ボイス等ではかなり変わっていきましたが)
このあたりに舞風と野分のディスコミュニケーションを感じており、
ユリ熊嵐の「ヒトとクマ」のディスコミュニケーションと融合していきました。
解説するまでもなく、野分が椿輝紅羽、舞風が百合城銀子、川内が百合ヶ崎るるにあたります。
泉乃純花に該当する人物はいませんが、これは配役として適当な人物がいなかったためです。
また、キャスティングは「まいのわ」のカップリングに合わせて適宜変更しています。
このことにより、脚本はユリ熊嵐から徐々に離れていきました。
脚本は登場人物の動機に基づいて構成されるべきである、
という確信を得られたことは大きな収穫でした。
◆発端の発端
渾作戦で舞風が野分を手に入れられず、第十一号作戦の最中にひょっこり顔を出した、
というのは、実は僕自身のゲーム経験です。ある意味実話に基づいているというか。
◆舞風の性格付けについて
ゲームとはまるで違う性格ですが、
不安を笑顔と踊りで隠している、という本質を考慮し、
その不安が払拭され、かつ野分を手に入れるという動機ができた場合どうなるか、
と考えた結果、あんな性格になってしまいました。
◆表紙と内容のギャップについて
ひこばえさんの美麗で可愛いイラストと、
神原の殺伐とした本文のギャップについては、
完全に表紙詐欺を狙いました。
その上で「読み終えたら表紙詐欺じゃなかった」と
読者に言わせることが目的でした。
ひこばえさんありがとう。
◆最後に
抽象的で、長くて、疲れる話を読んでくださりありがとうございました。
楽しんでいただけたのなら、何よりの幸甚です。