まいのわ嵐 楽屋裏

どうも神原/片倉です。

この記事はタイトルの通り、まいのわ嵐に関する個人的な裏話です。
ネタバレを含みますので未読の方はスルーしてください。

神原によるセルフ解説ではありません。あくまで楽屋裏の四方山話です。

解説につきましては、白金桜花さんの手になる丁寧で鋭い解説が
書籍中にありますので、そちらをご覧下さい。

 

まだ持ってない?ならBOOTHの電書だ。あるいは9月11日の砲雷撃戦!よーい!だ。

booth.pm

 

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同人小説は Kindle アプリで読もう

◆はじめに

同人小説は書く方も読む方も楽しいものです。

ですが、同人小説は以下のような点で読者が困難に直面します。

  • 平均的に厚いので本棚を圧迫する(100Pとかが普通の世界です)。
  • 頒布価格が高額になりがち(そりゃ厚ければそうなるんですが)。
  • サークルによって判型がばらばらでブックカバーをかけづらい
    (同じページ数でも文庫版よりB6版・A5版の方が安くなる不思議)。
  • いわゆるレンガ本やA5版だと取り回しが大変。

というわけで、
同人作家の方々は是非とも電子書籍版(以下電書と呼称)を用意しましょう。
物理書籍にはDL用のQRコードなりURLなりを付けておきましょう。

そして読者の方々は、その時々の気分で
物理書籍 or 電書の好きな方で読みましょう。

 

 

◆なぜKindleを推すのか?

Kindleアプリだと

スマホで読みやすいというのがものすごいメリットだからです。

というのも、Kindleアプリの設定に「音量ボタンでページ送りをする
という項目があります。

※追記:OSがAndroidスマホにのみ存在し、iOSには存在しないそうです…

 

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これ、地味で見逃されやすいんですが、もんのすごく便利です

つまり、画面をスワイプする必要すらなく、最小限の指の動きで小説が読めるんです。
体感してみると分かります。指が全く疲れません。超楽です。極楽です。

とりあえず、今すぐ手持ちのスマホKindleアプリを入れて、
適当な無料本を突っ込んで体験してみてください。

 

つまり、電書(Kindle形式)にすることで上記に挙げた課題のうち、
少なくとも3つを解決できます。
つまり

  • 本棚を圧迫しない。
  • 判型がどれも同じになる(スマホの形に収まる)。
  • 取り回しが楽。

また、出版コストも低いので頒価を抑えられる可能性もあります
(発行者の裁量次第ですが)。

つまり上記に挙げた課題を全部解決できます。

 

※僕は amazon の回し者ではありませーん。
 つーか回し者になれるならなりたいでーす。仕事くださーい。

 

 

◆で、どうやってKindleで同人誌を読むの?

Kindleパーソナルドキュメント・サービスを使います。


.mobiファイルをE-mailに添付して、
端末ごとに割り振られたメールアドレスに送るだけです。

Kindleパーソナルドキュメント・サービスでは5GBの容量が提供されており、
小説ならなんぼ放り込んでも困りません(たぶん)

 

 

Kindleで読むときのデメリットは?

アプリを入れるのがそもそも面倒

凝った組版で読むことができない、という点に尽きます。

例えばフォント芸とかがやりづらいです(ほぼ不可能?)。

ページ飾り等は試したことがないので分かりませんが、

基本的には無機質な文章の羅列と考えて良いかと思います。

というわけで、組版の妙を捨てて携帯性・可読性を取る、
ということになります。

 

といっても、挿絵程度なら簡単に入れられますので、

最低限「同人小説」としての要件は満たせます。

 

※リフローではなく固定形式なら組版も再現できますが、
 そうすると電書にするメリットが減ります。

 

 

これより以下、同人作家さん向けの話になります。

 

◆そもそもPDFとかEPUBじゃダメなの?

ダメではないです。

 

ですが、PDFだとデバイスによって可読性に大きな差が生じます。
単純に、小さい画面だとPDFは読みづらいことこの上ないです。
タブレット用、PC用、スマホ用、と分ける作家さんもいますが)
また、リーダによっては右綴じを認識しなかったり、
そもそもPDFの設定で右綴じにするのが面倒だったりします。

 

電子書籍の汎用的なファイル形式としてEPUBがありますが、
縦書きに対応しているリーダが少なく、
またリーダによって表示が微妙に異なったりします。
特に挿絵の置き方等で顕著です。
挿絵を置いたページの次のページが空白になっていたり、
挿絵がページとページにまたがって表示されてしまったり……
(僕自身、EPUBを作成する際の挿絵については色々と頭を抱えました)

 

その点、Kindle or Kindleアプリに突っ込む「.mobi」ファイルなら
(リフロー形式なら)どのデバイスでも表示に差異はありませんし、
(リフロー形式なら)そのデバイスで最も読みやすい表示にしてくれます。
好みで文字サイズを変更することもできます
(これはリーダによってはEPUBでも可能ですが)。

挿絵についても、確認している限りでは変な配置にはなりません。

 

◆ .mobiってどうやって作るの?

一番手近(簡単とは言っていない)なのは Kindle Previewer を使って
各種ドキュメントファイルを変換することです。

ですが……
ぶっちゃけ面倒です。
Kindle Previewerの解説には

HTML、XHTMLXML(OPF/IDPF フォーマット)、または ePub ソースを Kindle本に変換したい方に最適なツールです。

とありますが、そんな形式で小説を書く人、まずいません(いたらすみません)。

各種テキストエディタで作成したファイル(.txtとか.docxとか)を
EPUBに変換してくれるサービスもありますが、

二度手間感がハンパないです。

 

◆じゃあどうすんだよ(憤怒)

ジャストシステム提供の「一太郎2014」以降を使いましょう。

www.justsystems.com

 

僕はPDF、EPUB、KPUB、MOBIの四種類のファイルを
すべて一太郎2014で作っています。

特に、 .mobiを直接出力できるのが強みです
(厳密にはEPUB経由ですが自動でやってくれます)。

ルビ振って、見出し(目次は自動生成)を付けて、挿絵を入れて、表紙を指定すれば、

ものの数十秒で.mobiを吐いてくれます。
あとはKindleパーソナル・ドキュメントサービスにブン投げて
端末で確認すればいいだけです。
手間が少なくていい。

 

 

◆電書発行のためだけに一太郎買うのはちょっと……

ですよね。

なので、神原傘(つまり僕)が代行します。

ジャンルも問いません。

 

商業流通していない同人小説に限り、
お声かけいただければEPUBと.mobiを発行してご提供します。

金銭報酬は頂きません。

その代わりその原稿読ませてください(ひでえ)。
(※確認作業やルビの振り直し等で原稿を読まざるを得ない、というのが本当のところ)

 

なお、電書発行の代行につきましては、
こちらの体制を整えてから再度告知します。

トラブルの芽は思いつくだけでいっぱいありますので……

 

申込殺到!行列ができる電書発行代行!
とかになったらちょっと待って困りますお客様あー困りますお客様ああーー
ってなるかもしれませんが(ないと思いますが)、そのときはそのときで考えます。

 

なお、一太郎は日本語用ワードプロセッサとして超有能なので
買っても損はしないと思いますよ。 ATOKもついてくるし。

 

 

最後に

この記事は紙媒体での同人誌頒布を否定するものではありません
事実、僕も紙媒体で同人誌を頒布しています。
現物が存在する、というのは紛れもない付加価値であり、
また紙媒体は喪失の可能性が低い耐久メディアでもあります。

 

ただ、紙媒体で頒布していて「不便だな」と思っていたことが、
電書なら解決できる可能性があるよ、という主旨の記事です。

そしてどんどん普及して欲しいから代行しちゃうよ、という話です。
(電書ならコスト低いし)

 

願わくは、同人小説界隈が一層の盛り上がりを見せんことを。

夏コミお疲れ様でした。

新刊・既刊を手にとって頂いた方々、
ありがとうございました。
どれも面白いものになっているはずです。
ゆるりとお楽しみください。

エゴサしているので感想を適当に呟いて頂ければ喜びます。

 

さておき、昨日から電子書籍版の頒布も開始しています。

 

booth.pm

 

取り回しが楽なので電子書籍版もお薦めですよ。

 

なお、9月の砲雷撃戦にも参加する予定です。
夏コミに来られなかった、
本の存在をいま知った、
という方はどうぞこの機会に。

 

しばらくは一次創作に励みますので二次創作からは離れますが、
また気が向いた頃に何か本を作ると思います。

そのときはどうぞよしなに。

 

読書:戦国の陣形(乃至雅彦)

どうも神原/片倉です。

最近、古代から中世の戦術や兵器についてずっと勉強しているのですが、
その中で面白かった本をちょいと紹介します。

 

 

戦国時代に用いられたとされる陣形、
例えば魚鱗、鶴翼、偃月、車懸り、といったものが
実際には後世の創作に依拠する部分が大きいのではないか、という疑問から
様々な資料を比較検討し、実態はいかなるものであったか詳らかにしていく、
という本です。

んで、ぶっちゃけると「戦国時代にそんなものは(ほとんど)なかった」

という結論に達します。マジかよ。

 

概要をざっと書くと

天武天皇による律令時代に一度は軍制が整備され、
陣形や隊形といったものが整備されたにもかかわらず、
平和な世が続いたために失伝し、
鎌倉以降は武士という「私兵団」の散兵戦術が台頭、
長年に渡ってこの散兵戦術が機能し続ける。

ようやく武田信玄が「陣形」の概念を作ろうとしたところで、
上杉謙信が信玄の首を獲るためだけに編成した「隊形」によって
「陣形」の概念をぶち壊しにしてしまい、
武田も北条も「隊形」の整備を余儀なくされる。
(陣形を整えても、突撃敢行の隊形でぶつかってこられたらひとたまりもない)

「陣形」らしい「陣形」が現れるのは秀吉の朝鮮出兵あたりからとなる。
(といってもやっぱり隊形っぽさが抜けていない)

 

みたいな感じです。

車懸りってのは、ごく単純な縦長の行列になって突撃して、
次から次へと新手をぶつけることで敵軍を拘束し、
最後に総大将が本陣に切り込んで敵の大将の首を獲る、
という必殺技であって、
輪になってV字の突端を叩く、というわけではないみたいですね。
鶴翼もV字でなくハの字だったっぽいとかなんとか。

 

今年(2016年1月)に出版された本ということで、
最近の研究成果もいっぱい引用されていて信憑性も高いのではないでしょうか。
これに対する反論の本も出たら良いなあ。

 

僕自身は日本史に興味があるわけではなく「戦術」そのものに興味があったので、
「へえ、そうなんだ」くらいにしか思わなかったのですが、
元来日本史好きの方には衝撃的な内容なのではないかと思います。

 

あと、どうでもいいことなんですが、文章中に

>>語弊を恐れずいってしまえば「ライダーキック」や「ティロ・フィナーレ」のような必殺技名のニュアンスで受け止めるといいだろう。

って書いてあるのが面白すぎて爆笑してました。
なぜよりにもよってティロ・フィナーレを。

 

あと、最近読んだ本はこんな感じです。
どれも戦術に関しては大変興味深かったのでおすすめ。
特に孫子クラウゼヴィッツはマストバイでした。
色々と読んでいると、クロスチェックが大変ですが……

 

 

あとは秋山真之戦術論集とか軍事学入門とか戦争の物理学とか、
色々読んでいかねばなりません。

 

読んだらまたレビューを書きます。

 

んでもって小説を書きます。

かき集めた資料は八月中に全部読破することを目指してガンバルゾー 

 

同人|「ロールシャッハの妖怪姉妹」のDL販売(追記)

標題にあるとおり、

拙著「ロールシャッハの妖怪姉妹(R-18)」のDL販売をBOOHにて始めました。

価格は500円です。

元々PDFは販売していたのですが、

今回は EPUBKoboKindle 、PDF(PC&タブレット用・スマホ用)

を用意して、より読みやすいものを選べるようになっています。

書籍版(800円)もC90に持っていきますが、

これを機に電書もいかがでしょうか。

Kindleアプリに.mobiファイル突っ込むとすげー読みやすくて良いですよ)

 

kanbara-umbrella.booth.pm

 

本文サンプルは以下です。お燐ちゃんの自慰シーン付き。

www.pixiv.net

 

ちなみにDLSiteにも販売申請を出しています。

こちらも申請が通り次第、告知しますのでどうぞよしなに。

DLSiteさんのセルフレーティングに抵触するため、

販売できないことになりました。

しばらくBOOTHをメインにしていくことになりそうです。

販売チャンネルは増やしたいのですが、どうしたものやら。

同人|秋季例大祭について

気の早い話ですが、秋季例大祭に向けて

「早苗の世界」という短編集を発行する予定です。

pixivや東方創想話で6本ほど公開している話に加え、

5~6本の話を書き下ろします。

 

創想話での最新話はこちら。早苗と阿求の話です。

coolier.dip.jp

 

pixivでの最新話はこちら。

www.pixiv.net

 

早苗の世界シリーズはこちらから。サクッと読める一話完結の短編です。

www.pixiv.net

 

艦これ書いたり東方書いたりで忙しい奴ですが、

今後ともどうぞよしなに。

同人|C90受かってました。

どうも神原/片倉です。

C90にてスペースを頂きました。

二日目のJ40-bにて、艦これの二次創作小説を頒布する予定です。

Pixivで連載していた「まいのわ嵐」を大幅に改稿したうえで、書き下ろしの短編エピソードを追加した「完全版」となります。たぶん。

まいのわ嵐というのは殺伐系ガンスリンガー・コミュニケーションです。

撃って撃たれて巡り会う話です。

 

www.pixiv.net

 

表紙をお願いしている方とか価格とかの詳報はまたのちほど。

なんか400Pを超えそうで自分でも馬鹿じゃねえのかとか思ってます。

めっちゃ圧縮して250Pに収めました。致命傷で済んだぜ。

 

あと、既刊のロールシャッハの妖怪姉妹も置いておきます。

さとこいについて本気出して考えてみた感じの心理学ネタ小説です。

[R-18]「【サンプル】ロールシャッハの妖怪姉妹」/「神原傘」の小説 [pixiv]

©青聿書房 Aofude Shobo